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やる気スイッチは、自己実現なんかじゃなく生存本能で入るんだよ。

やるき

「自力で回復不可能なほど姿勢のバランスが崩れた状態」
これを死に体というわけだけど。

こに国には、
死に体で高校生活を送っている生徒が少なからずいる。

まさに、自分の力では人生を切り拓くことができず、
その不可抗力が精神のバランスを崩し、
誰も信じることができずに自暴自棄になっている…。

そうなったら、
どんな言葉を教師や親がかけても、
もう生徒の心に響くことはないだろう。

中退者の中に、そんな生徒がどれだけ含まれているんだろうか?

しかし、そんな死に体の生徒が、
劇的に変わる瞬間がある。

いわゆる「やる気スイッチ」が入る瞬間。

さて、名言チックなタイトルは、
とあるベテラン教師が、しみじみと僕に言った言葉だ。

僕もしみじみ同意し、頷いた。
とても重みのある言葉だった。

人が変わるのは夢や希望なんていう、甘美なものではなく、
もっと、本能的な欲求を満たせると思ったときだということだ。

例えば安定をもたらす、「仕事」だとか「お金」。
生活、生きることに密着した根源的な欲求。

1.生理的欲求(Physiological needs)
2.安全の欲求(Safety needs)
3.所属と愛の欲求(Social needs / Love and belonging)
4.承認(尊重)の欲求(Esteem)
5.自己実現の欲求(Self-actualization)

これは、有名な「マズローの欲求段階説」

リンクしたウィキペディアを参照してほしいが、
死に体というのは、1や2すら満たすことができない状態だ。

それが、1~3までが一気に満たされたとき、
「やる気スイッチ」は入る。

そりゃあそうだろう。
誰も異論を挟む余地はあるまい。

そしてそれは、「モノ」や「コト」ではなく「ヒト」が起こす。

1~3を満たしてくれた「ヒト」に、なんとか認められたい。
その思いが、4の承認の欲求を煽り、駆り立てるのだろう。

ここをぶっ飛ばして、自己実現を満たしたいとは人は思えない。
思えていたとしても、それはその場限りのものだろう。

即ちキャリア・カウンセラーが語る絵に描いた餅だけではスイッチは入らないのだ。
キャリアカウンセリングが通じるのは、
1〜4の満たされた人に限定的に機能する。
※優れたカウンセラーはこの壁をぶち破ることができるんだと思う。

そのスイッチの鍵を握っているのは、
来もしないヒーローではなく、
すぐそこにいるリアルな大人なのだ。

例によって、例のごとく、またこのオチである。
それを可能にするのが「バイターン」なのである。

奇跡は簡単には起きない。

しなければならないことは、
その確率をどうシステムとして上げていくかだ。
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