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ひきこもり ~みんなが知ってる隠しごと~

本日は内閣府のお仕事で、岡山県勝央町に来ている。
失礼ながら、本当に田舎で何もない。
でも、こんな田舎でも「ひきこもり」の問題は深刻だ。

この深刻さは、去年福井に行った際に話を聞き、
感じたこととまったく同質のもので、
僕が見聞した土地だけではなく、地方特有の深刻さだと思う。

恐らく、東京者の僕が勘違いしてはいけない点は、
今から書くことが、日本のひきこもり問題の、
マジョリティであるということだろう。

何が深刻なのか?

「存在が非公式に確認されていること」であり、
「手を付けても解決の手段がない」ことである。

例えば地元の先生たちは教え子たちの家を知っている。
親との繋がりがしっかりとあり、親の相談を受けている。
「どうか先生から声をかけてほしい」と言われるそうだ。

民生員の方々も、同様に「ひきこもり」のいる家庭を把握している。
こちらは、相談はされないが、村社会特有の監視の目で、
「ある時期までは犬の散歩をしてたけど、それもなくなった」という、
事実として記憶されていく。

しかし、手出しは出来ない。
それがパンドラの箱であることを、
みんな十分すぎるぐらい理解しているのだ。

「開けたら大変なことになる」

だから、公的な若者問題に関する取り組みの要項に、
家庭訪問等、具体的なひきこもりの支援は入れにくい。
書いたものに予算がついたら、やらなくてはいけなくなる。
そして成果を求められる。

「開けたら大変なことになる」

臭いものに蓋をするしかない状況と事実がある。

そして、この蓋を厳重に管理しているのが、
他でもない、保護者なのである。

村では、自分の子どもは家にいないように振る舞い続ける。
その方が生活がしやすいから。
多分、田舎ではまだまだ育て方が悪い、甘やかしだ、
という声が強くあり、避難の対象となるだろう。

実は昨日の質疑応答で、
ご高齢の方が僕に強い苛立をぶつけてきた。

「先生は、“働きたいけど働けない若者”というが、
わしは“働けるのに働かない若者”だといまだに思ってる」



この方の声も、やはりマジョリティであるのだろう。
だから、保護者にアンケート調査のようなものをしても、
「家にひきこもっている人はいない」と書くしかなくなる。

でも、みんなが知っている。

当然のことながら、
このまま公然の秘密を守り続けるためには、
保護者が生きていなければならない。

しかし、時間切れが迫っている。
「あの人が死んだらあの子はどうなるんじゃろか?」
それを村人たちの誰も感じている。

「開けたら大変なことになる」

大変なことに対処できる専門家が、
呼んだら来てくれるところにいない、という。

しかし、しっかりとしたカリキュラムと、
家を離れて住まわせる部屋を確保し、
その莫大なコストを自己負担ではなく、
国負担にしてくれるなんてことがあるのか?

「開けたら大変なことになる」

裸の王様ではないが、
言い出したら大変なことになるのが
ひきこもり問題なのであることを、
痛感する一日だった…。

ひきこもり支援から、予防支援に舵を切った自分であるが、
臭いものから目を背けてしまったのではないか?

そんなことを考える。
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