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なぜ僕たち支援者は出口強化系と入り口メンタル系に2極化するのか?

サポステをはじめとした若年者就労支援に成果を求めるは当然なのだけれど、
成果を過剰に求めるあまり、上澄み層を上手に掬い上げる機関となり、
就労困難なマジョリティ層には響かない支援になってきているように感じる。

言うまでもなく、しっかり押さえておかなければならないのは、
「上澄み層を上手に掬い上げる機関」というのは、
言い換えれば「体よく就労困難層を排除する機関」でもあるわけで。
これをキレイな業界用語では「リファー」と言う。
と言ったらあまりにシニカルだろうか。

俯瞰して若年者就労支援機関を見てみると、
行政の制度設計上は、国の施策や地方自治体独自のものが補完関係を成しながら、
入り口から出口までを階段のように並べ、
これを下から順に上っていけば出口に辿り着けますよ、
ひきこもっていていもこの階段があれば働けるようになりますよ、
という取り組みがなされているように見える。

「見える」というのもこれまたシニカルだが、
ビジュアル的にはペライチで収まってても、実際にはそこには距離=移動があり、
地元の居場所機能を持つ機関利用で就労意欲が出てきたので、
今度は就労支援機関を利用しようと電車賃往復600円払ったりはしない。
(地方だと数千円、または支援機関がない)

あなたが歯医者や美容室を簡単には変えないように、
ゼロから関係を作らなければならない次のステップに若者は移動しないのだ。
背景にはセカンドレイプの怖さに近いものもあったりする。

こういうことを解消するための発想としてワンストッップという、
総合相談窓口のような入口から出口までという発想があったりするわけだけど、
日本のような若年者就労支援という歴史が浅く、食えないジャンルで、
総合相談窓口を回すような人材がいる団体はないし、人も集まらない。
行政を絡ませると縦割りでさらに回らなくなる…。

そのせいか「ワンストップ」という言葉は、
湯浅さんのハロワ・ワンストップ作戦の頓挫以降、
死語になりつつあるように思うのは僕だけだろうか?

サポステというのは厚労省と地方自治体が地元のNPO法人等へ、
委託事業として運営を任す公設民営の就労支援機関だけど、
善くも悪くも実施するNPO法人の理念が大きく反映されており、
いろいろなサポステに伺う機会が多い僕は、
これが同じサポステでいいのか?という思いを禁じ得ません。

ただしこれ批判ではなく、
我ら支援者の性(さが)のようなものを感じ、
愛を込めた苦笑を禁じ得ないといったニュアンスですがw。

すでに長くなっていますが本題はここから。
「なぜ僕たちは出口強化系と入り口メンタル系に2極化するのか?」。

念のために解説しておくと「入口」とは支援機関への導入部で、
十分な心のケアや寄り添いといったものが必要で、
自立=就労という結果はすぐに出ないため費用対効果が上がりにくい。
(正確には目に見え難い。これを解消するのがSROI

一方「出口」とは、支援の終結である就労とそこへの定着を指す。
キャリア系た人材ビジネス系のアプローチで、インターンシップや職業体験等、
就労実績をいかに上げれるかということに眼目が置かれている。
費用対効果がわかりやすインパクトがある。だから行政は食いつきやすい。

これに関してはドーナツトークの盟友田中俊英さんが本日タイムリーにアップしたブログ
「ミッションがあとまわしになる、ソーシャルセクターの3つの理由」の2に書かれている
「ソーシャル・アントレプレナー型ベンチャータイプ」が当てはまりそうだ。

僕たち支援者というのは、どんなに行政が制度設計しても、
結局自由に己のミッションに突き進んでしまう性質を持っているんだと思う。
これはドラッガーの『非営利組織の経営』に書いてある紐づけの話だろう。
ミッションが食い違えば切れた凧のように消えていく…。

そして一方、この業界の成熟か衰退かはまだわからないけど、
田中さんが言うような、“やりたいことは大雑把にはあるものの”
己のミッションを明確に持たない団体や支援者も多く参画していきているのも、
もう一つのポイントだと思う。彼らも食いつきの良さで出口強化型が多い。

そして、経済の縮小が社会保障を喫緊の課題に押し上げたことで、
サポステも立ち上げ当社から比べ、就労実績の成果の問われ方が
年々厳しくなってきていることが相乗効果となり、
冒頭の出口強化系である「上澄み層を上手に掬い上げる機関」という傾向に拍車がかかり、
マジョリティに響かない支援になっているという現状が生まれていて、
僕をはじめ危機感を持っている支援者関係者は多いと感じている。

色々な団体で話を聴くと、ここへの反発は当然のことのようにとても強く、
その衝動がある種の正義感として入口メンタル強化系のモチベーションになっているように感じられる。

ここで本質的な話をすると、そもそも支援者のモチベーションは、
自分(支援者)が他者(若者)への影響を及ぼすことに喜びを感じる価値観を持った
人間たちであることを考えると、
階段の真ん中に制度設計された機関でも、中身は相当入口よりになってたりする。

それは行政が設定したターゲットよりも、
実は困難度の高い若者が利用を求めて来所している設計のミスマッチに起因してたりもする。
逡巡を繰り返しやって来た若者たちを追い返さず受け止める。
徐々にその方のような方々が増えていくとカリキュラムを用意するようになり、
結果、中間に位置づけられていた機関が入口側に寄っていく(いかざる得なくなる)。

(ここで動くか動かないが最近田中さんのやってるソーシャルセクター分類の踏み絵かなとw)

こうして2極化は生まれ、真ん中がぽっかり空いた支援のドーナツ現象が起き、
中間のマジョリティ層の行き場が失われていっている。
それが現状の若年者就労支援業界ではないだろうか?

僕個人の意見では160カ所にまで増えたサポステを出口強化機関にしていくのではなく、
このドーナツ部分を埋める中間の階段をどっしりと埋める機関になり、
ダメなとこはバッサリ切る精査をした上でさらなる拡充を目指すことと、
セットでハローワークとサポステが求人票の行き来等ができる柔軟な体制となり、
より幅の広い出口強化ができることが、理想なのではないかと現時点では考えている。
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