ミドル層の大学生がキャリア支援センターに行かない理由

大学2

大学のキャリア支援センターには知り合いや仲間が多くはないけどいます。
僕のお仲間の方々は、皆さん大抵学生たちの未来について心配をしてて、
自分がもっと学生にしっかり機能するための自己研鑽を欠かさないような人たちです。

そんな方々とお話している、こんなイメージが膨らんできます。

大学のキャリア支援センターはストライカー揃い。
しかし、そこにパスを出す選手が大学にはいない。

要するにキャリア支援センターには腕のいいカウンセラーがいて、
パス(学生)さえつながればゴール(就職)決定率も高そうなんだけど、
センタリングを上げたり、パスを出すボランチのような大学教職員がいないので、
センター職員はゴール前でどんなに手を上げてアピールしても、
ボールが飛んで(学生がやって)来ない…。

まあ、実際は随分忙しそうなので、別に暇ではないんでしょうが、
本当に支援が必要なミドル層の学生がキャリア支援センターに現れずに、
手をこまねいている状態がずっと昔から続いていると思います。

そんなキャリア支援センター職員は「来てさえくれれば…」と言います。
一方、僕の講義を受けた某大学生は感想シートにこんなことを書いています。

大学の教職員も教授と生徒という事務的な関係でしかない。
相談窓口等も自ら足を運ばないといけない事が多いので、
逆に向こうから声を掛けてくれる様なシステムがあると良いと思う。


この「来てさえくれれば」というキャリア支援センター側のもどかしさと、
「逆に向こうから声を掛けてくれる様なシステムがあると良い」という待ちの学生。
ここに強烈なお見合い関係が成立しています。

キャリア支援センターにボールが飛んで来ないわけです。
これを読んでいる一定数の方は、
この大学生に「甘てんじゃんえよ!」苛立ちを感じるでしょう。
そしてある一定数の方は、
キャリア支援センターに対して「オマエから行けよ!」と苛立っていることでしょう。

でも、学生にもキャリア支援センターにも行けない事情があるのでしょう。
今回は、学生側の行けない理由を考えてみたいと思います。

なぜ学生はキャリア支援センターに行かないのでしょうか?

学生の将来に対する“漠然とした不安”を、
噛み砕くことのできない大きなかたまりだと考えてみましょう。
仮に食べ物に例えれば、このままでは喉を通らないどころか口に入らない大きさです。

学生はそれを自分では小さく噛み砕く術を知らず、
誰かが手伝ってあげないと、食べることはできない。

コーチングではこの大きなかたまりをチャンクといい、
このかたまりを小さく噛み砕くをことをチャンク・ダウンといいいます。

例えば、急に聞かれても答え難い大きな質問「君が成し遂げたいことって何?」や、
答え難い大きな相談「どうしたら夢は見つかりますか?」などは、
質問や相談が大き過ぎて、普通は答えようがありませんよね?

チャンクダウンは、これらを答えられる(飲み込める)大きさに噛み砕くということです。
そして大学には”漠然とした不安”を噛み砕く仕組みが、
ハードにもソフトにもないのではないでしょうか?

一方、キャリア支援センターは「就活」「仕事」「キャリア」が専門。
専門というのはよろず相談のような間口の広い相談の逆で、間口が狭くなるということです。
ある程度噛み砕かれ小さくなったかたまりにしか対応できないわけです。
(少なくとも学生はそう思っている)

一言で言うと、
学生のドデカイ“漠然とした不安”は、
キャリア支援センターの狭いドアを通過できない
ということです。

ハローワークもまったく一緒で、やりたい仕事が明確にならないと機能しない。
つまり、①このままじゃいけない→②働かなきゃ→③ドライバーの仕事がしたい
という気持ちの変化で言えば③の人が行かないとなんの意味をなさない場所がハロワです。

キャリア支援センターも同じなのではないでしょうか?
①このままじゃいけないに付き合ってくれる大人が大学の中にいないのです。

僕はこの解決策を、
弊社の大学生及び大卒無業者へのアンケート調査『QOUL|大学生の生活満足度調査』で、
大学生の89%が相談相手を友人と答えていることから(大学教職員は僅か5%)、
友人のような距離感で語り合いながらの噛み砕きの手伝いをする、
非窓口職員の設置だと考え「交流型アウトリーチ相談」と呼んでいます。

次回は、キャリア支援センターのアウトリーチできない理由と、
「交流型アウトリーチ相談」について書いてみたいと思います。

参考:視点を変えて問題を解決する。チャンク・ダウンとチャンク・アップ | BPnetビズカレッジ | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉
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