2015年12月

発達障害傾向を感じるクライエントのアセスメントについて

アセスメントについて、キャリア系相談員の方々のスーパーバイズを担当させてもらっていて気がつくことなんですが、若手の支援者も同じようなことをしていると思うので、参考になればと思い書いてみます。

上記の方々の傾向として、ある特定の単一のエピソードを取り上げて、「発達障害なのではないか?」などと結論付けてしまうことが多いように思います。

この早期の結論付けが、「私には手に負えない」とか、「わたしの専門から外れるから」などの理由で、リファーや施設内の心理士につないだりしたくなるんだと思います。

ですが、それはちょっと違うと思います。まだ時期尚早です。そうではなく、すでに出来つつある、クライエントとあなたとの信頼関係を、もっと大切に取り扱ってあげてほしいのです。

では、どうすれば良いか?

心配になった気持ちをもっと掘り下げてみてほしいんです。これはよく支援の現場で言われる「深堀りする」とは若干意味が違うとぼくは考えています。

深掘りは、特定のエピソードに対し、根掘り葉掘りやることで、ぼくの言っている「掘り下げ」は、堀り広げという感じで、初期的には話題設定もせずに、類似エピソードを傾聴を通して探る感じです。
そして、深掘りする前に、あなたが「えっ!」と思ったエピソードを仮説化してみて下さい。そして仮説を立てる癖をつけて下さい。

例えば、クライエントが『道に迷い面接会場に遅刻することを繰り返している』とします。

これを仮説化すると、「見通しを立てることが苦手」なのかもしれないし、「見通しを立てる時間が他のことで奪われている」、それが 「プライオリティの低いことへの過集中」なのかもしれません。
まあ、上記は全部ぼくのことなのですが…(汗)

そこでヒットしてくるいくつかのエピソードが、あなたの立てた仮説に当てはまり、尚且つ、そのことが、その方の生活に支障をきたしているのか?

あなたの心配を、そこにしっかりと目を向けてほしいのです。例えば、ぼくは自分の特性により、人に頭を下げることは多いいのですが、なんとか生活に支障はきたしていません。

そんなぼくが、仮に心理士にリファーされたら、それこそ「えっ!」と思うでしょう。それよりも、社会経験の浅い若者に、あなたの得意なタスク管理の仕方やTO-DOリスト、或いはiPhoneのリマインダーの機能を教えてあげましょう。

そんなことをしていると、あなたとクライエントの信頼関係は、より強固なものになり、あなたにいろいろなことを話してくれるようになると思います。

弱音や困り感が出てくるのはここからです。ここまで、たどり着いてほしいんです。

そこで聞けたエピソードに仮説を常に擦り合わせていると、本人も気づいていない、失敗体験の関連性が浮かび上がってきます。あなたが、リファーを考えるときは、この時なのです。
スポンサーサイト
xmlns:og="http://ogp.me/ns#"