2014年03月

卒業式に出なかった不登校だった君へ

River

結局出れなかった卒業式の日。
君はどんな思いで、家にいるんだろう?

ひょっとして親とケンカしてしまったかもしれないし、
先生や友だちが迎えに来たけど、
家を出れなかった人もいるだろうね。

卒業式に出たくない気持ちよくわかります。
正確には、僕には不登校経験がないからわからないけど、
若者支援をしている仕事柄、想像はできます。

久しぶりに学校に行って、
友人たちに奇異な目で見られたり、
何か言われるなんて最悪だよね。

そんな君たちのように、
学校に行けなかったり、
社会に出(られ)ない子を持つ保護者の相談を受けていると、

「卒業式や入学式はなんとか出たけど、その後ぱったり行かなくなって…」
という話を本当にたくさん聞くんだ。

とどめの一撃を食らうような、
そんなツライ経験する必要はないと思うんだ。
だから、今日は行かなくて良かったと思うよ、僕は。

君がもし小学生だったら、
繰り上がりの中学校には行きたくないだろうし、
転校するのも不安だよね。

ちょっと無責任かもしれないけど、
中学は諦めて、高校から友人関係をリセットしてやり直せるような3年間の過ごし方を、
親と一緒に考えてみたらどうかな?

君がもし中学生だったら、
高校は通信制の高校にして高卒資格だけはしっかり取って、
大学や専門学校から人生を再スタートできるように、
今から3年間かけて準備をしたらどうかな?

大事なことは、
みんなが学校に行ってる間に勉強しておかないと、
君がやり直そうと思ったときに、
みんなとの差がそれを許さないということ。

エンドレス・サマー(永遠の夏休み)を手に入れたと思ったら、
将来痛い目にあうぞ!
逆に言えば、
みんなが経験できないことをこの3年で君が体験すれば、
君は彼らに追いつけるし、
追い越せるかもしれないよ。

君にはそんな可能性があるんだよ。

そして、もうひとつ大事なことは、
君が経験したことは、
未熟な子供染みた人間関係が起こしたことで、
大人たちの間では滅多に起こらないことだということ。

君が会ったことのないような素敵な大人が、
社会にはいっぱいいるよ。
僕もその一人でいられるようがんばるよ。

いつかどこかで!
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支援者の好き嫌いは“あること前提”にシフトしませんか?

好きか嫌いかで、支援者は若者の対応を変えている、という話が支援者の間でよく批判としてあって。

あの人は好きな利用者しかちゃんと対応しない、とか。嫌いな利用者には冷たいなどという批判をよく聞く。

僕も言われていると思います(>_<)。そこで支援者の皆さんに提案です。

もう、そういうの言い訳したり議論したりするのが面倒なので、支援者は好き嫌いで動くものなのだということにしてしまいませんか?

私はしていないと思っているあなたも間違いなく言われてると思いますよ。それは、自分が決めるものじゃないんです。

あなた以外の、私は嫌いな利用者もちゃんと対応してます。ていうか好きとか嫌いとかないし、という支援者が言うのだから仕方ありません。

だかもう受け入れちゃいませんか?支援者に利用者の好き嫌いがあっても別にいいじゃないかと。

支援者の好き嫌いは、言ってみれば得手不得手です(ここからは角が立つので好き嫌いではなく得手不得手としますw)。

不得手なタイプよりも、得意なタイプを相手にした方が、間違いなく成果は上がりますし、個人的なミッション性も満たされ、働く喜びを得られます。

だから、支援者は得意なタイプの利用者にしっかり対応し、苦手なタイプはそこそこの対応をしてしまうのです。僕は違いますけどね的な言い訳もこの際やめておきます。

むしろ、僕の苦手なメンタル系のAさん は、メンタル系が得意なBさんにお願いした方が、組織的な目標達成率は高いものになるはずです。

空気を読むことに長けた利用者に、自分が苦手だと思っているということがバレていないと思っていることの方が失礼なんです、間違いなくバレているんですから。

出会った責任とか言ってないで、速やかに担当を代えるか、フォローを要請しましょう。

ここからは、特に理事長やマネージャークラスに対して提案します。マネージメントの前提として、支援者は好き嫌いでパフォーマンスが違うということを尊重してしまいましょう。

この前提に立って、一人ひとりの支援者の興味特性をしっかり把握し、どのようなキャリアプランを持っているのか、しっかり確認しましょう。

そして、これまでのオールマイティ・モデルから、ストレングス・モデルへの移行をし、その上での人材採用や、苦手なタイプに対する対応の在り方を教育していく。そっちにしませんか?

最後にボワっとしたことを書くと、博愛主義的全能感に支援者が染まっていくのは社会的な役割やニーズに対して機能不全に陥っていくリスクがあると僕は思うんです。

行政との補完関係を築くことには異論はないけど、行政化していくことに対して僕は危機感を抱いています。

「既卒三年以内は新卒扱い」が浸透していない社会で就活を続ける86.5%の既卒者に対して思うこと+5つのアドバイス

「既卒三年以内は新卒扱い」は建前なのか?

なんとなく難しそうだなと思っていたけど、どうやら経団連が倫理憲章の改定で言っている「既卒三年以内は新卒扱い」というのは、「2012年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」の、既卒者の内定率が23.6%というデータなどを見る限り、現状ではまだまだ浸透していないようだ。

その浸透しない背景がよくわかるのが (株)ディスコのフェロー 恩田敏夫氏のこちらの記事。新・既卒大学生とその保護者及びキャリア支援をしている方は是非、一読しておくことをお勧めする。その中から、心臓の弱い既卒者は読まない方がいいような一節を引用させていただくと…。

採用担当者の多くは「就職できなかったのはコミュニケーション能力や積極性を欠くなど、それなりの理由があったからで、よほどの努力がなければ、そうしたものは 1~2 年で身に付くとは考えにくい」というのが本音だ。「既卒はあまり優秀ではない。同レベルなら既卒ではなく新卒」と言い切る採用担当者も少なくない。


正社員にならなければ生きていけない社会で

このような企業の態度を受けてか、マイナビのデータを眺めていると、既卒者のモチベーションも当然のことながら下がっているのが見て取れる。

大学在籍中の学生の企業エントリーの平均が57.7件だったのに対し、卒業後のエントリーは25.0件、エントリーシート提出は22.1件から11.9件に減少し、面接受験も17.0件から5.9件と、どれも半減かそれ以上の落ち込みを見せている。それなのに、未内定者の活動終了予定時期は「就職先が決まるまで継続」(86.5%)が大多数を占めているという。

先ほどの人事採用担当者のリアル過ぎる発言の引用と、(たとえそれが決意票だとしても)就職先が決まるまで頑張るという健気な既卒者たち…。それをただ単に「頑張れ!」と、僕らは鼓舞し続けなければならないのだろうか?或いは大学在籍中の怠けのせいだと自己責任で片付けてしまっていいのだろうか?

そんなセンチメンタルな気分を断ち切るように「結局、この国は正社員というレギュラーメンバーにならなければ生きていけないのだから頑張るしかないでしょ」という既卒者たちの声が聞こえてきそうだ。

教育と雇用の接続で立ち竦む若者たち

内閣府の自殺対策白書によると、20歳〜39歳の死亡理由の第一位は自殺である(19歳未満は事故、40歳以上は病気)。中でも20歳〜24歳の自殺率がもっとも高く、これは恐らく、この年頃のライフイベントである大学生の卒業と就職、もっと細分化すれば就活の時期から、就職して数年目、或いは早期離職や進路未決定になった時期である。

つまりは教育と雇用の接続期に、就活・就職が上手くいかずに死を選ぶ若者たちがいる。そして、死を選んだ氷山の一角の若者の水面下に潜む、自殺念虜を抱える若者たちの苦悩を想像してほしい。

就職先が決まるまで就活を継続するという既卒の若者たちに、僕は頑張れという励ましを躊躇する。これは恐らく、そんな若者を持つ保護者も同様なのではないだろうか?もしも僕が、そんな若者や保護者から相談を受けたら、恐らく現状の頑張りを労いつつ、キャリア・カウンセラーとして頑張り方を変える支援をすると思う。

想像するには以下のようなことが考えられるだろうか。ひょっとしたら何かのお役に立てれば嬉しい。

既卒者に対する5つのアドバイス

1.自分が求職中であることをもっと友人知人にアピールし非公開求人にアプローチする。
(あなたが見ている求人は恐らく公開求人だけではないだろうか?世の中には求人票を出さない求人がけっこうある。無職であることを恥に思わず、「こんな仕事があったら教えて!」と言い回ろう)

2.就職活動に一辺倒にならず、関連業界や類似スキルの業界でのアルバイトやボランティアもやってみる。
(これも非公開求人へのアプローチ。また就職活動という名のブランクを作らないことも重要。何よりもお金を稼いでいないという状態があなたの自己肯定感を奪う。)

3.いきなりゴールを決める就活ではなく、20代に2社を経て辿り着く戦略の見直し。
(どんな仕事でも3年続けてみることがキャリアの礎になるし、その仕事が大好きになればラッキーだ。人事担当者へのアンケートによると、担当者が離職を気にするのは3社目からという)

4.そもそものエントリーシートと面接での技術的な見直し。
(ひょっとしたらあなた自身に自分では気付いていない課題があるかもしれないので、一度プロにしっかりチェックしてもらおう。地域若者サポートステーションにはキャリアカウンセラーが常駐し、あなたの相談に親身に乗ってくれる)

5.2の発展系としてサードプレイス的活動の強化。
(ファーストプレイス=家からだけのアプローチだけではなく、サードプレイス=地域コミュニティとのつながりを持ち、ソーシャルキャピタルという人的資源を増やすことで解決を模索してみよう。つまり僕が言いたいことは、これ)

新卒みなしの社会的浸透はやり直しのきく社会の第一歩

教育と雇用の接続にコケルと一生コケタまま持ち直すことが難しいのが、この国の“やり直しのきかなさ”の根源にあるのではないかと僕は感じている。それは、取りあえずフリーター→なんとなくニート→しょうがなくひきこもり…となった若者たちと多く出会って来たからに他ならないのだが、そんな僕がつくづく願うことは、教育と雇用の接続をもう少し緩やかにつなげれないものかということだ。

そして、できれば在学中のキャリア教育の強化や就労支援よりも、「既卒3年以内は新卒扱い」が社会的に浸透し、教育と雇用の接続時期がゆるやかになることの方が、いろいろな意味で大事だと思う。「いろいろな意味」については長くなったので、またの機会に。
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